福岡ソフトバンクホークス2019

敬称略

 

編集日10月23日(優勝の前日)

 

 

キャッチャー甲斐

ファーストに内川・中村晃

セカンドは牧原

サードを松田

ショートには今宮

外野は柳田、グラシアル、中村晃、上林

指名打者デスパイネ

高谷や福田、長谷川がベンチを盛り上げる

 

 

 

 

そんな野手陣がいるホークスが当たり前だと思ってた。

 

 

 

 

 

 

開幕前、中村晃が戦線離脱。自律神経失調症という病気で、ファーム戦にすら出られなくなった。

 

 

当初絶好調、打線のキーマン柳田悠岐が肉離れで離脱。

初めは3週間で戻るって言ってたのに、いつまで経っても戻ってこなかった

 

 

 

今宮もデスパイネも、爆弾抱えて毎試合出れなくなったし調子も落ちた。

 

 

主力不在の中、手首を骨折したまま出場した上林は絶不調。でも外野のいないホークスでは欠場が出来なかった。

 

 

 

交流戦の頃にはボロボロで、ビジターではレギュラーが松田グラシアル甲斐だけになってたこともあった。バックスクリーンに私でさえ見慣れない名前が並ぶ。

 

 

 

 

でも二軍から上がってきた選手が尽く活躍してくれた。大きいのが打てない選手は、球数を稼ぎ続けて揺さぶった。寧ろ今の野手陣がしないこと。

内野手登録の周東も外野に回ってくれた。残ったレギュラー陣も気を吐いて打ちまくってくれた。

 

 

 

あの戦力で、何故1位なのか、何故交流戦優勝なのか、不思議だった。投手陣が踏ん張り、野手も必死で点をもぎ取ってくれたおかげだった。

 

 

何故か、負けない。昨日も今日も日替わりのヒーロー。連敗も、目立たなかった。

 

 

 

当時1位争いにいた日本ハム楽天が調子を崩し、下からすぅっと上がってきた西武がホークスをギリギリまで追い詰めていた

 

 

0.5ゲーム差以内の戦いが何日も続き、両者1歩も引かなかった。帰ってきた主力陣が猛威を奮った。直接対決が終わり、一日でマジックの所持が入れ替わった。

 

 

 

 

でも、あと少し、及ばなかった。山賊打線と、ド迫力の守備の前に、ほんの1ゲーム、及ばなかった。

 

 

 

 

同じように、苦手な宿敵、ロッテも僅かにCSを逃した。CS1stは楽天だった。

 

 

初戦をエース千賀で落とした。正直、終わったと思った。日本一なんて、絶対無理やと思った。

 

 

 

そこから踏ん張った。3試合で浅村に4本本塁打を打たれたりしたけど、粘って2連勝。final出場をもぎ取った。

 

 

 

CSfinal。相手は西武。超強力打線の前に、ホークスの投手陣は打ち込まれると思った。1stで先発投手を3人も使った。アドバンテージもある。

ここまででもよくやった、私は既に満足していた。

 

 

でも、全員が好投。工藤監督の采配がピンポイントに的中。野手陣も常に打ち続ける。

 

不思議だった。レギュラーシーズンのホークスとは明らかに別人だ。圧倒している。終わってみれば4連勝の大下克上。

 

 

 

日本シリーズ。相手はセ・リーグの覇者巨人。坂本、丸、岡本の強力打撃陣。名将原監督の神采配。正直勝てるかは、不安だった。

 

 

 

舞台はヤフオクドーム。

初戦、千賀が巨人打線をねじ伏せる。相手エースの山口俊から奪ったリードを大切に守り、終盤に一気にケリをつけた。

 

 

2戦目、高橋礼とメルセデスのパーフェクト投球。高橋は7回まで踏ん張った。打線も、中継ぎを打ち込んだ。最終回は不安があったけど、しっかり勝利を手に入れた。

 

 

舞台は東京ドームへ。流れが変わる大切な試合。

3戦目、6-2の点差以上に圧倒した。先発を3回途中でKO。多くの中継ぎを使わせ、全てにおいて先手に回れた。下位打線も機能、デスパイネが初ヒット、切れ目のない打線が出来ていた。

 

 

 

ここまでの3戦、試合の主導権を完璧に握っていた。でも、怖かった。やはり相手は王者ジャイアンツ。一筋縄で行く相手では決してないし、隙を見せたらやられる。余裕と思ったことは、1度もなかった。寧ろ、不安。

 

相手は1度勝つと調子づく。そうなったら終わり。優勝には、4連勝のスイープしかない。

 

 

(ここから24日の文)

 

第4戦目。

ホークス先発は2003年の優勝決定戦で完投勝利を上げた和田。巨人は日本のエース菅野が復帰登板。どちらも好投だった。

 

4回にグラシアルの先制スリーラン。6回に巨人岡本のツーランで3-2。7回にエラーで一点追加。その裏巨人の攻撃、2アウト1.2塁で打者は丸。ここでピッチャーはモイネロにスイッチ。

 

 

私は思い出した。去年の日本シリーズ広島戦。

当時広島の丸は、それまでホークス投手陣にねじ伏せられ無安打。しかし、モイネロから3ランを放ち広島は勝ち越す。あの場面と、全く同じだ。

 

結局この日はタイムリーヒット。やっぱりか。

 

 

でも、同点までは行かなかった...!

 

 

 

8回モイネロ、9回は最近あまり調子の良くない森。1点差、最終回。流れは少し巨人に傾いていた。

 

 

最後の3つのアウトは本当に遠かった。

 

 

 

力んで制球がつかない守護神森。

 

それでも力で押し得た、まず1アウト。

 

 

陽岱鋼の三遊間へのいい当たり。

 

ファインプレーで守り抜く今宮。2アウト。

 

 

亀井を追い込んだ。あと1球。あと1球で終わる。

 

 

 

でも、そこからファールで粘られる。ボール球も多い。

 

 

 

結局フォアボール。あとひとつ。あともう少し。

 

 

 

2アウト一塁、打者はキャプテン坂本。

 

 

 

追い込んだ。フルカウント。高谷が構え、森が大きく足を上げた。

 

 

 

 

外角に森の得意のカットボールが決まる。坂本のバットが空を切る。

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんとに長かった遠かった。4連勝はしたものの、巨人は強かった。

勝てると、ここまで来れると思わなかった。CSで楽天に負け、諦めかけたあの日から怒涛の10連勝。

 

強い相手を、総力戦で打ち破った。シーズン中休んでいた主力陣もほぼ帰ってきた。


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福岡ソフトバンクホークスofficial siteより引用

 

 

 

本当に、福岡県の人間でよかった。ホークスファンで良かった。満身創痍の日本シリーズ3連覇。

 

 

2011年中日戦から9年でのセリーグ制覇。メンバーは変われど無敵の若鷹軍団だ。

何度も負け、屈辱を味わってきたCSで2年連続の下克上、しかもあの西武を。短期決戦に強くなったなぁ。

 

 

 

 

 

オフシーズンでどうなるかは分からない。江川が引退になった。福田がチームを去るかもしれない。兎にも角にも、お疲れ様。